ビンズン省ってどんなところ?? ベトナム南部にある都市Bình Dươngについて紹介します。
ベトナム南部の都市。Bình Dương省の紹介をしていきます。
Bình Dươngは、カタカナで書くと
「ビンズン」「ビンズオン」「ビンジュン」「ビンユン」「ビンユーン」など人によってさまざまですが、全部同じ都市のことを意味しています。
理由は御存知の通り、ベトナムの北部と南部で発音が異なるからですね。
筆者がベトナム人と話すときは、「ビンユーン」に近い発音で話しますが、日本人と話す時は「ビンズン」って話しています。
漢字で書くと「平陽省」。
省都(日本で言う県庁所在地)は、トゥーザウモット。
ビンズンってどんな都市?
「ビンズン省は埼玉県」って表現するのが分かりやすいと思っています。
異論がある方もいらっしゃると思いますが、イメージ的には結構近いかと。
ビンズン省の特徴
・海がない
・工業都市
・野暮ったい
・ホーチミンの隣の都市
ビンズン省のMAP
ホーチミンの北に位置するビンズン省は工業都市で、街全体的にどうも美観があまりよろしくない。野暮ったいというか、美的な環境にこだわり整備されている場所、というのが少ない都市でした。
しかし、最近は後述する東急べカメックスが開発しているビンズン新都市において、徐々に美しい街並みが形成されつつあります。
ビンズン省にはVSIPやMy Phuocとよばれる工業団地があるため、多くの日系企業の工場があります。誰もが知っている日系メーカーだとヤクルトがVSIPにあり、キリンがMy Phuocにあります。
VSIPの入口にはイオンがあります。ホーチミン市内からは約20km、車で約45分位の距離です。渋滞があると1時間ほどはかかりますが、非常に便利な場所です。そのため、いまではイオン周辺の工業団地で空いている土地はほとんどありません。
そのさらに先に国道13号線をすすむと、My Phuoc工業団地がありますが、ホーチミン市内から車で1時間30分ほどかかります。最近はMy Phuocの土地も上がっていて、この辺に新規工場を建てようとすると費用がけっこうかかります。ですので、近年はさらに遠くへ遠くへ(バウバンなどへ)と工業団地が開発されているようです。
また、工場が多くあることから、ビンズンに住むベトナム人は地方出身者が多いです。メコンデルタ地域から出稼ぎに来ている人もいれば、北部や中部から来ているベトナム人もいます。最近は、山岳地帯の少数民族やカンボジア人なども出稼ぎに来ています。
ビンズン省の最低賃金の設定がホーチミンと同じ区域Ⅰに含まれるため、地方よりも最低賃金が高いんです。
2021年は、ビンズン省の平均賃金がベトナム全国で1位となりニュースになりました。
ベトナムニュース【経済】ビンズン省の平均所得が全国1位になった理由
ビンズン省に日本人急増中??
以前からビンズンに日系工場がたくさんあったものの、そこで働く日本人はホーチミンに住み、ホーチミンから通っている人ばかりでした。
しかし、最近はビンズンにも日本人が増えつつあります。
日本人が住んでいる地域は幾つかに分かれていますが、代表的な3つの地域を紹介します。
VSIPエリア
イオン周辺にマンションが数棟あり、そこに日本人をはじめ外国人が多く住んでいます。
ホーチミンからも45分と近く、またイオンの向かいにはゴルフ場があり、とても便利な地域です。ただし、ローカル店へ行くにはバイクが必要となり、バイクを持ってない方はタクシーでの移動となります。
歩きだけだと範囲が限られてワンパターンな生活になりがちですね。
近年、イオンのある国道13号沿いは、マンション建設ラッシュです。数年前に完成したHabitatをはじめ、続々と建設が始まっています。
また、VSIP工業団地の中にはOASISという分譲住宅地があり、ここにも日本人が結構住んでいます。
BECAMEX TOWERエリア
ビンズン省地場で最大手のデベロッパーBECAMEX TOWERのあるエリアです。
ここに数棟のマンションが建ってから、このあたりは急速に発展し、日本人が増えています。
最近では、日本食店が数件、日本人のいる美容室、そして日系ガールズバーができて、ちょっとした日本人エリアになっています。
ここには歩いていける範囲に、イオンほど大きいショッピングモールではないものの、スーパーなどもありますし、ローカル店が立ち並んでいるのでローカルの雰囲気と日本のサービスを受けられる店が共存して、ベトナムらしさを味わいながら、生活にも困らない魅力的なエリアになりました。
ここからイオンまで巡回バスも走っており、バイクなしでも困らないで生活できます。
ホーチミンからは、50分~1時間ほどかかります。
ホテルもあるので、仕事関連でビンズンへの出張がある方は、このあたりに泊っても良いと思いますよ。
ビンズン新都市エリア
ソラガーデンは、上記デベロッパーBECAMEXと日本の東急とで開発しているビンズン新都心に出来た新しいマンションです。
このマンションの下には、日本食店やファミリーマートがあり、結構な数の日本人が暮らしているようです。
東急はこのあたり一体をを田園調布のような新都心にすると意気込んでおり、次々と新しいマンションが建設されています。2021年には、新しいレストラン街がオープンする予定で、ベトナムで人気のピザ4PSもこのレストラン街に入るそうです。
詳しくは、べカメックス東急が発行している、ビンズン新都市ガイド(電子版)を御覧ください。
この場所、工場勤務者にとっては便利な地域ではありますが、とにかくホーチミンから遠い。車で1時間30分くらいかかる距離に位置しています。メトロは繋がりませんが、新都市からホーチミン市内へ路線バスの計画があるようです。
ここの良さは自然豊かなビンズン新都市公園と新しい開発エリアなので環境が整えられていて美観がよいこと、そして日本食店なども数件あります。
平日はビンズン省にある工場との往復、週末は公園でのんびり散策、なんて過ごし方ができる方には良い場所です。
ビンズンに住む課題
単身者がビンズンに住むのは良いと思いますが、家族連れでビンズンに住むには課題が多いです。
医療機関が少ない
病院があることはありますが、安心して日本人が書かれる医療機関が少ないのが現状です。ベトナム人の妻でさえ、ちょっと不安がある時はホーチミンまで診察へ出かけます。
最近は、Becamex HospitalやColumbia病院といった国際病院もありますが、やはりビンズン省の医療レベルは高いとは言えません。
特に専門医が少ないので、応急処置的なことはビンズン省の病院でもできますが、病気が重い場合やなかなか拉致があかないと感じたらホーチミン市の病院へいくことをおすすめします。
なお、Hanh Phuc病院という産婦人科病院があり、妻はその病院で出産しました。
日本人学校がない
子供連れの家庭にとっては、大きな障害ですね。
以前、筆者と同じマンションに住んでいた家族は、日本人幼稚園に入れるために、ホーチミン市へ引っ越しました。
彼は職場はビンズンですから、家はホーチミンだと帰りが遅くなりと子供と遊ぶ時間が減ってしまったようです。
ビンズン省には、子供に日本の教育をする場所がほとんどないので、日本式の教育を考えているご家庭にはおすすめできません。
日系幼稚園だとホーチミン市Thu Ducまで(距離の指定あり)、7区の日本人学校だと1区の指定場所までしかスクールバスは来てくれません。
うちのように、ベトナム人妻をお持ちの家庭は、インターナショナルスクールや公立のベトナムの子供を学校に通わせているようです。
一応、Becamexタワーに寺小屋という日本語教室があるので、小学生からはそこで日本語を習うことができます。
ビンズン省にある有名スポット
ビンズンにある有名な観光・行楽施設を紹介しておきます。
王宮カフェ|Cafe Cung Đình|Cà Phê Hoàng Cung
風と水のカフェ|Wind & Water Cafe |Cafe Gió và Nước
フークーンカトリック教会 |Nhà thờ Chánh tòa Phú Cường
ベトナム最大級のテーマパーク「ダイナム公園」
about
筆者プロフィール:Koike Yusuke
木造建築士という建築知識をバックグラウンドに、
ベトナム南部で家具のマーケティング・デザイン・商品開発をしています。
ベトナム史が好きで、ベトナム建築を調べています。
建築や家具、デザインはもちろん、ベトナム史やビジネスについて語り合える方募集しています。
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資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩)
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