ベトナム各地に残るチャンパ建築4選
ベトナム中部に存在したチャンパ建築は、クアンナム省やビンディン省中心に残っています。
特に、クアンナム省のミーソン遺跡は規模が大きく、世界遺産にも登録されています。
チャンパ王国やチャンパ建築については、いままで記事にまとめてきました。
今回は、これまで紹介できなかったチャンパに関する遺跡4選を紹介していきます。
チャンパについて詳しく知りたい方は、先にこちらの記事を御覧ください。
チャンパ王国とは?
チャンパ建築について
2001年フエで見つかった最古の遺跡 ミーカイン遺跡 |Tháp Chăm Mỹ Khánh
2001年、ミーカイン海岸でチタン鉱石を掘っている最中に、チタン鉱石鉱山労働者が地中深くにある遺跡を偶然発見しました。
5月には、州立総合博物館がこの遺跡を保護するための対策を講じました。
発掘作業は2001年9月に開始されました。この遺跡は、海抜5〜7 m海岸からわずか120 mの砂に深く埋め込まれていました。
専門家によると、ミーカイン遺跡はは8世紀に建てられた最も古い年代のものとされています。
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ヴィンフック省 ビンソン塔|Tháp Bình Sơn
李朝時代(11世紀〜13世紀)の頃の大越は、チャンパ奴隷を召し抱え、チャンパの踊りや音楽を愛好することがありました。チャンパ王女を妻とする王もいたそうです。
ビンソン塔はその時代に、チャンパの技術者が建てたとされます。
13,200枚この煉瓦色を積上げて作られたビンソン塔はチャンパ遺跡にも見えます。壁面の優雅なレリーフにもチャンパ文化がみてとれます。
ただし、いま遺るビンソン塔は1972年に再建された塔です。
1960年代何度も洪水にあい倒壊の恐れがあったため、1969年に取り壊し、鉄骨の補強をいれて建て直されたのが今の塔です。基壇のみが当時の塔を遺しています。
元々は十三重の塔でしたが、いまの塔は十一重の塔となっています。
2016年の3月に国家遺跡として認定されました。
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ファンティエット ポー・ハイ遺跡 |Tháp Po Sah Inu | Phú Hài
様式:古代様式
年代:8世紀中期
8世紀中期にチャンパの覇権的中心がファンラン・ファンティエット周辺の「パードゥランガ地域」にあったとき建設されたものであると考えらている。
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ニャチャン ポーナガル塔 |Tháp Bà PoNagar
8世紀に建立されましたが、他国からの侵略で何度か破壊されています。修復・建替えを繰り返し今の姿となりました。
チャンパ王国はヒンドゥー教のシヴァ派だった。主祠堂のまぐさには踊るシヴァ神の彫刻があります。 規模でいえばミーソン遺跡に劣りますが、修復が完了した今は、優雅で美しいチャム塔がまとまって見られるのがポーナガル遺跡の特徴です。
地元の人達の信仰地でもある一方で、外国人などの観光客も多く、いつも多くの人で賑わっています。 また、この丘の上から観るニャチャンの海と景色が美しいです。
動画で観るポーナガル塔
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筆者プロフィール:Koike Yusuke(デザイナー&マーケター) 木造建築士という建築知識をバックグラウンドに、ベトナム南部で家具のマーケティング・デザイン・商品開発をしています。ベトナム史が好きなので、ベトナム建築を古代から現代まで調べて、このブログで紹介しています。建築や家具、デザインはもちろん、ベトナム史やビジネスについて語り合える方募集しています。Twitterやインスタでお気軽にDMください。 資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩) Twitter @yusukekoike21 Instagram @ample.style メール:amplestyle108★gmail.com(★を@に変換)
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