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ハノイ市内外で行ってみたい寺院建築7選

鎮武観 | Đền Quán Thánh

古くからベトナムの中心地として栄えてきたハノイ。
10万ドン札にも印刷されている文廟をはじめ、歴史的寺院建築が散在しています。
今回は、ハノイにある寺院建築を紹介します。
少し遠いですが、ハノイ郊外にある寺院も含みてピックアップしました。

鎮国寺 |Chùa Trấn Quốc

鎮国寺

鎮国寺

17世紀に西湖の小島に建てられた仏教寺院。
かつては6世紀にホン河のほとりに建立されたベトナム最古の寺(開国寺)と言われています。
十一層六角の仏塔には、角層に白い仏像が鎮座しています。

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鎮武観 | Đền Quán Thánh

北敵を討って国を守ったという玄天鎮武が祀られている、11世紀に守護殿として建立された鎮武観です。
字以内には蛇と亀を従えた高さ約4m,重さ約4トンの玄天鎮武神が鎮座しています。

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文廟|Văn Miếu

 

ハノイにある文廟は、孔子さまが祀られているお寺です。

ハノイに孔子を祀った文廟として建立されたのは1070年と言われていますが、当時のベトナムは仏教が文化の中軸であり、儒教はそれほど尊重されていませんでした。
李朝・チャン朝が仏教から儒教から変遷する過渡期であり、15世紀の黎朝の時代になると、中央集権を強化するため、儒教を国の基本方針とし広く伝えるようになります。
今でも、ベトナムは上下関係に厳しく、親族関係に特に気を使うのは儒教の影響が色濃く出ているためです。

この文廟では、1442年から1779年まで、300年以上に渡って合計117回の科挙試験行われ、合格者約1000人の氏名が彫られた石碑が遺されています。
また、Quốc Tử Giám(国子監)と言われるベトナム最古の大学もこの場所にありました。

いまでは、多くの観光客が訪れるハノイの観光スポットとなっています。

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玉山祠|Temple of the Jade Mountain| Đền Ngọc Sơn

玉山祠|Temple of the Jade Mountain| Đền Ngọc Sơn

玉山祠|Temple of the Jade Mountain| Đền Ngọc Sơn

年代:13世紀

ホアンキエム湖に浮かぶ島に建てられた寺です。
創建は13世紀と言われていますが、現在の建物は1865年前のものです。
ハノイを訪れる観光客が多いのはもちろん、地元の人達も写真を取るために訪れていつも人で賑わっています。
赤い棲旭橋(せいきょくばし) を渡ると正殿(得月楼)があります。ここに祀られているはチャン・フン・ダオ(Trần Hưng Đạo/陳 興道)です。

モンゴルから起こり世界中を戦略した中国の元。
元が日本を侵略しようとした元寇は、3度に渡り当時のベトナム(大越)にも大群で攻めてきました。
その度に首都は元軍に占領されたものの、ゲリラ戦略で元を打ち破ったのがチャン・フン・ダオでした。

そして、その英雄が祀られる隣室には、体長2メートルもの巨大な大亀の剥製が置かれています。
1968年にホアンキエム湖で捕獲された亀で、伝説の亀と言われています。

子に寺にかかる赤い橋は棲旭橋(せいきょくばし)といい、
最初の橋は、1865年木造で建てられました。しかし何度か焼失の被害にあい2回再建されています。
現在の橋は1952年に建てられたものです。16列の杭と橋桁は鉄筋コンクリートになっています。

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一柱寺 |延祐寺 |Chùa Một Cột

一本足の太い鉄筋コンクリートの柱の上に立つ珍しいお寺です。見た目そのまま一柱寺と呼ばれています。
一柱寺が浮かぶ池は「霊沼池(リンチエウ;Linh Chiểu)」と言い、睡蓮の季節になると美しい花が足元を飾ります。

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崇福寺|Chùa Tây Phương

ハノイ市の中心地から西へ約32km、車で約50分ほどの場所にあるお寺です。

最初の塔は6世紀に建てられたという伝説がありますが、それを証明する資料は残っていないそうです。しかし、歴史的な

1632年から本堂をはじめ数度の再建を繰り返し、1794年いまの姿になったと言われます。
境内には64の彫像があり、そのほとんどは ドアイ村(xứ Đoài)の木工職人の手により、 波羅蜜(ジャックフルーツ)の木で作られました。18体の羅漢像や千の目と千の手を持つ千手観音などがあります。

1962年には、国家遺産として指定されました。

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崇嚴寺|Chùa Mía

ハノイ西部にある崇嚴寺は、ベトナム語でChùa Mía=ミア寺と呼ばれています。
Míaは「サトウキビ」という意味ですので、直訳するとサトウキビ寺ですね。

このお寺のウリは、独特の塔と287体の仏像です。

塔の歴史は古くはっきりしませんが、土地の領主がこの塔の遺跡を見つけて再建されることになりました。
独特な装飾の八重の塔が最初に建立されたのは1632年。その後何度も改修を重ねて、今の姿となりました。

また、寺内には銅像や木造など大小さまざまな仏像が287体もの仏像があり、ベトナムの寺の中では最大数の仏像があるとも言われています

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筆者プロフィール:Koike Yusuke
木造建築士という建築知識をバックグラウンドに、ベトナム南部で家具のマーケティング・デザイン・商品開発をしています。ベトナム史が好きなので、ベトナム建築を古代から現代まで調べて、このブログで紹介しています。建築や家具、デザインはもちろん、ベトナム史やビジネスについて語り合える方募集しています。Twitterやインスタでお気軽にDMください。
資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩)
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