ハノイ市 バーディン広場の建築7選
かつてのバーディン広場は円形だった。
現在ホーチミン廟が立つ場所には、門があった。1-2枚目と3ー4枚目の門が微妙に違う。これは1930年に門の装飾が撤去されたため。(美観の問題だとか)
4枚目は独立記念日のバーディン広場 pic.twitter.com/AA5U8uaeEQ
— Koike Yusuke (@yusukekoike21) September 1, 2020
ベトナム政治の中心地であり、ハノイ市の観光名所でもあるバーディン広場。
ベトナム国会議事堂やホーチミン廟などがあり、ハノイに来たら是非脚を伸ばして訪れていただきたい場所です。
この記事では、バーディン広場内の建築群についてまとめました。
すべてをじっくり見てまわると1時間~1時間半かかるコースです。
ホーチミン廟|Lăng Chủ tịch Hồ Chí Minh
1975年9月2日の建国記念日に合わせて建てられたホーチミン廟です。
広々としたバーディン広場で象徴的に立つこの廟は仕上げにすべて大理石が使われていて、内部にはホーチミン主席の遺体がガラスケースに入れられて安置されています。
ホー・チ・ミン氏の命日9月2日には、ベトナム全国からたくさんの参詣者が訪れます。 バーディン広場の反対側にはベトナムの国会議事堂があります。 しかし、中国共産党はなぜホーチミン廟をこんなに仰々しく造ったのでしょうか? ホーチミン氏は、とても質素な方でしたので、自分の遺体は火葬して欲しいと遺言していました。
「わたしの遺体を火葬にして、灰を三つに分け、北部、中部、 南部の人たちのために、それぞれの丘陵に埋めてほしい」、「丘陵には石碑、銅像を建てず、訪れた人々が休むことができるよう、簡潔で、広く、堅固で、涼しい建物を建て、丘陵の上に植樹の計画を立ててほしい。訪れた人が記念に木を一本植える。日がたてば、森林となり、景色もよくなり、農業にも役立つだろう。管理は古老たちに委ねてほしい」と言い遺した。
筆者の考えでは、ホーチミン氏はベトナムの象徴に祀り上げられたのだと思います。日本には天皇という象徴がありますが、皇帝という象徴を失くしたベトナムにとってはそれに代わるものが必要でした。 そこでベトナム独立の父であるホーチミン氏をベトナムの象徴として往々しく祀ったのでしょう。
ベトナム大統領府 |Văn phòng Chủ tịch nước
仏領インドシナ時代に建てられて、当時は総督の邸宅と使用されていました。
中に入ることはできませんが、後述する旧大統領府と旧ホーチミン邸宅の見学(有料)へ参加すると敷地内を通ることはできます。
100年前の現大統領府の写真 pic.twitter.com/pslUKPYl9D
— Koike Yusuke (@yusukekoike21) August 22, 2020
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ベトナム旧大統領府 |Văn phòng cựu Chủ tịch nước
故ホーチミン国家主席も執務を行ったベトナムの旧大統領府です。
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旧ホーチミン邸宅|Nhà Sàn Bác Hồ
故ホーチミン国家主席が暮らした家です。贅沢を好まないホーチミンの質素な家ですが、高床式木造建築はホーチミンの故郷ゲアン省のヴァナキュラー建築に似ています。
一階がピロティで2階が書斎や寝室になっているこの涼しげな高床式木造住宅は、1958年に建てられて1969年まで故ホーチミン主席が暮らしていました。
2階からは庭園内の池と黄色く塗られた旧大統領府が美しく調和した景色が眺められます。
個人的には書斎の雰囲気が好きです。
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一柱寺 |延祐寺 |Chùa Một Cột
一本足の太い鉄筋コンクリートの柱の上に立つ珍しいお寺です。見た目そのまま一柱寺と呼ばれています。
一柱寺が浮かぶ池は「霊沼池(リンチエウ;Linh Chiểu)」と言い、睡蓮の季節になると美しい花が足元を飾ります。
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ホーチミン博物館|Bảo Tàng Hồ Chí Minh
一柱寺の奥には、白い建物のホーチミン博物館があります。
時間がある方は、こちらの博物館を見学(有料)されてもよいでしょう。
1990年5月19日、故ホーチミン主席の生誕100周年を記念して建てられた博物館です。
旧ソ連などの援助でレーニン博物館の専門家が設計や内装を担当しました。
この白い建物は、地図で見るとほぼ正方形で、4つの角を少しだけ面を落とした形になっています。
中では、ホーチミンの正規の模型や愛用品、書簡など展示されているほか、革命への歩みもわかりやすく展示されています。(有料)
動画で観る ホーチミン博物館
ベトナム国会議事堂| Tòa nhà Quốc hội Việt Nam
国会議事堂も中に入ることはできませんが、せっかく来たので外からひと目見ておきましょう。
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▶バーディン広場周辺の建築(Google Mapでフォローできます)
筆者プロフィール:Koike Yusuke(デザイナー&マーケター)
木造建築士という建築知識をバックグラウンドに、ベトナム南部で家具のマーケティング・デザイン・商品開発をしています。ベトナム史が好きなので、ベトナム建築を古代から現代まで調べて、このブログで紹介しています。建築や家具、デザインはもちろん、ベトナム史やビジネスについて語り合える方募集しています。Twitterやインスタでお気軽にDMください。
資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩)
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